■①紅葉の霧立越トレッキング → 地図
霧立越は、九州脊梁山地の向坂山(1684)から扇山(1661)に連なる霧立連山の尾根を辿る峠道です。その昔、源平合戦で壇ノ浦の戦いに破れた平家の落人が椎葉に逃れた道として知られています。明治10年4月には、西南戦役に敗れた西郷隆盛率いる薩軍が人吉に逃れました。かつては、熊本県の馬見原から宮崎県の椎葉まで馬の背で物資を運んだ「駄賃付け」の道でしたが、昭和8年、椎葉の谷沿いに自動車道が開通してから物資の運搬は馬から自動車へと変わり「駄賃付け道」は廃道となりました。1995年の春「霧立越の歴史と自然を考える会」は、この駄賃付け道の標高の高い尾根伝いの部分をトレッキングコースとして伐開整備しました。尾根の道一帯はブナなどの天然林が広がり、秋はコハウチワカエデやコミネカエデ、ドウダンツツジなどが真紅に染まり、ブナは黄金色に、シロモジは黄色に、コシアブラは白く紅葉するなど豪華絢爛たる紅葉の絵巻物が楽しめます。
写真は、霧立越ルートの尾根 扇山から水呑の頭に通じる尾根を臨む(撮影日:081016)
◆コースの特徴:霧立越トレッキングは、霧立山地のメインコース。昔、馬で物資を運んだ尾根道のためアップダウンが少なく歩きやすい。
◆コースの見所:九州で最も早い紅葉が体験できる。白岩山の石灰岩峰と扇山山頂からの眺望は抜群。9月、10月の花はイワギク、タンナトリカブトなど。紅葉は10月中旬から11月上旬まで。11月中旬から12月は樹氷が見事。
◆標準行程:やまめの里(8:00) ⇒⇒スキー場(8:30)→(9:00)向坂山(9:10)→(10:20)白岩山(10:30)→(12:00)馬つなぎ場【昼食】(12:40)→(14:10)扇山山小屋(14:30)→(15:10)扇山山頂(15:20)→内の八重林道 (16:30) ⇒⇒やまめの里(17:30)※⇒⇒送迎車→徒歩 徒歩の距離:約12キロ 難易度:中級
◆実施日:9/26(土)、10/3(土)、10/18(日)、10/25(日)、11/1(日)、11/7(土)、実施日以外も4人以上のお申込みでご希望の日程を調整のうえガイドいたします。写真は、霧立越ルートの白岩山山頂(撮影日:081026)
■②三方山・遠見山コース →地図
三方山(1577) は、向坂山(1684)から西へ尾根伝いに6キロほどの地点で椎矢峠近くにあります。この間は、太平洋側と日本海側の分水嶺を歩くコースで、尾根は広くブナやミズナラの巨樹が多く見られ、三方山近くのイヌザクラの古木は幹周り4.8mもあります。秋の紅葉は圧巻で、九州の紅葉はまさにここから始まる感がします。三方山から右に分岐すると林道跡に出ます。その廃道を右に辿ると天主山との分岐に、更に直進すると稲積山と遠見山の分岐があります。稲積山からも下山できますが、通常は遠見山に向かいます。遠見山のすぐ下に林道があってそこまで送迎車が必要です。昨年から熊本県山都町では、トレイルランのコースとしてこのルートで大会が行われるようになりました。本年度は、10月11日(日)に開催される。270人ほどのエントリーがあるということです。
写真は三方山ルートの尾根筋。三方山側から向坂山を臨む(撮影日:081026)
◆コースの特長:三方山(1577) は、向坂山(1684)から西へ尾根伝いに6キロほどで椎矢峠近く。この間は、太平洋側と日本海側の分水嶺。尾根は広くブナやミズナラの巨樹が多く見られる。秋の紅葉は圧巻で、九州の紅葉はまさにここから始まる感がある。静かに歩くとトラツグミやホシガラスなどの貴重種やミゾゴイなどの絶滅危惧種と遭遇することが多い。三方山まで少しの上りはあるが、コースのほとんどが下りで楽に歩ける。
◆標準行程:やまめの里(8:00) ⇒⇒スキー場(8:30)→(9:00)向坂山(9:10)→(12:20)三方山林道【昼食】(13:00)→(14:00)久保の息(14:10)→(15:30)遠見山→(16:30)林道⇒⇒やまめの里(17:30)※⇒⇒送迎車→徒歩 距離約:12キロ 難易度:中級
◆実施日:10/23(金)、10/28(水)。(但し少雨決行、荒天中止。2日前まで参加申し込みが3人未満の場合は中止になることがあります。)
※距離約:12キロ 難易度:中級 写真は三方山の尾根コースで (撮影日:081026)
■③小川岳コース →地図
小川岳(1542) は、霧立山地の北端に位置する。登山ルートは、南側の五ヶ瀬ハイランドスキー場から尾根伝いに北上するルートが便利。スキー場からは、3キロほどで小川岳の山頂。北側からの登山口は、宮崎県側で鞍岡の「一の瀬登山口」と「小川登山口」がある。熊本県側では、緑川の「舞茸登山口」、「栗藤登山口」。「舞茸登山口」は、小川国有林の境界に、「栗藤登山口」は、一の瀬越に上がる。一の瀬越は西南戦役で西郷隆盛が越えた峠。
小川岳山頂は、眺望に優れないが、ブナ林帯の天然林が四季を楽しませてくれる。小川岳から尾根を北に下ると国有林界から歩道が分かれる。東にたどると小川集落へ、西は緑仙峡へ、そのまま尾根を北に向かうとトンギリ山、黒峰。この部分は標識もなく間違いやすいので単独行の場合は事前にしっかり調査が必要。
写真はスキー場から小川岳を臨む。小川岳の奥には阿蘇山、根子岳、九重連山が見える。(撮影日:081025)
◆コースの特徴:太平洋と日本海の分水嶺を行くコース。登りが少ない尾根の道で、霧立越より足場はよくないが変化に富む。スキー場から北上コースを辿ると、小川岳から波帰のテンヤボへ、次に小川の天狗岩から小川集落へ、エスケープルートがある。昨年からトレイルランのコースとして利用されるようになった。向坂山、三方山、遠見山コースの出発点となる。本年度は、10月11日(日)に開催される。
◆標準行程:やまめの里(8:00) ⇒⇒スキー場(8:30)→(9:00)黒岩山頂→(10:00)ニタ場→(11:00)小川岳山頂(11:10)→(12:00)国有林堺【昼食】(12:40)→(15:00)トンギリヤマ(15:10)→一の瀬越(16:00)→一の瀬林道駐車場(16:30)⇒⇒やまめの里(17:00) ※⇒⇒送迎車→徒歩 距離:小川まで約5キロ トンギリ山まで約8キロ。難易度:中級
◆実施日:11/10(火)、12/5(土)。(但し少雨決行、荒天中止。2日前まで参加申し込みが3人未満の場合は中止になることがあります。)
写真はトンギリ山から祇園山を望む
■④不動冴コース →地図
チャートの岩山を辿るコースで2009年5月に通路として伐開された。別名「カモシカの路」。松木登山口より扇山経由で不動冴に入り、胡麻山の林道に下山する。足場はよくないが変化に富み、岩峰からの眺望はとてもよい。「見残しの岩」や「見晴らしの岩」など歩道開設者たちによって命名された標識が設置されている。付近にはヒカゲツツジ等の稀少植物がある。岩場ではカモシカに会えるかも。不動冴の三角点は北端にあり、眺望は効かない。現地は、住友林業の山林で尾根際にはカラマツの植栽があり、秋は針葉樹の紅葉、春は針葉樹の新緑が見られ東北地方の森を思わせる趣がある。
写真は、烏帽子岩から不動冴を臨む(撮影日:081103)
◆コースの特徴:チャートの岩場が多い。これまで人の進入がほとんどなかったので自然のままの佇まいが観察できる。スズタケを刈り払ったばかりの歩道のため、足場が悪く滑りやすい。
◆標準行程:やまめの里(8:00)⇒⇒松木登山口(9:20)→(10:20)扇山山小屋(10:30)→(11:10)扇山山頂(11:20)→見残の岩(12:20)昼食(13:00)→見晴らしの岩(14:30)→胡麻山林道(15:30)⇒⇒やまめの里(16:30)
※⇒⇒送迎車→徒歩 距離約:5キロ 難易度:中級
◆実施日:11/4(水)。(但し少雨決行、荒天中止。2日前まで参加申し込みが3人未満の場合は中止になることがあります。)
■⑤深山ウォーク「ガゴが岩屋と化石の森」 →地図
その昔、「ガゴ」が棲んでいたという。その「ガゴ」とは一体何者でしょうか、今では知るよしもありませんが、子供の頃、悪さをすると「ガゴが来るぞー」と脅され、子守唄にも「ねんねせんとガゴがくるぞ~」と
唄われていました。2002年から、その「ガゴが岩屋」を探し始めて2004年4月28日、ついにそれらしい岩屋のひとつを発見しました。現在では3つの岩屋を確認しましたが、記憶をたどればもう1つあるはずですがそれはまだ見つけることができません。その岩屋の中から江戸時代の古銭「寛永通宝」が見つかったことからガゴとは山伏(修験道)ではないかと思われます。岩屋の調査を重ねるにつれて植物の希少種も多く見つかり付近一帯は、植生が非常に豊かであることがわかりました。反面、一方では、鹿等の野生動物が異常繁殖してその食害により貴重種はもとよりスズタケまで枯死し、自然生態系に大きな影響を引き起こしていることもわかりました。また巻き貝の化石の路頭がある場所も発見しました。
◆コースの特徴:石灰岩の崖と伝説の岩屋、2004年に発見した2億6千万年前の巻貝やフズリナ化石の路頭など、歩道のない獣道を辿ります。岩場の紅葉は見事です。(10月中旬~下旬)。キリタチヤマザクラ(4月下旬)。ヤマシャクヤクの大群落(5月上旬~中旬)など
◆標準行程:やまめの里(9:00)⇒⇒ゴボウ畠(9:30)→日肥峠(10:00)→ガゴが岩屋(11:00)→阿弥陀が岩屋(12:00)昼食(12:40)→化石の森(14:00)→日肥峠(16:00)→ゴボウ畠(16:20) ⇒⇒やまめの里(16:40)
※⇒⇒送迎車→徒歩 距離約:8キロ 難易度:上級
◆実施日:10/20(火)。(但し少雨決行、荒天中止。2日前まで参加申し込みが3人未満の場合は中止になることがあります。)
■⑥幻の滝コース →地図
幻の滝は、落差75mもありますが、急峻な崖地に囲まれていたのでこれまで知られていませんでした。2001年5月17日「霧立越の歴史と自然を考える会」が探検して発見しました。人が近づけないような険しい崖地ですが、木浦林道からの進入路を開設しましたので、今日では滝つぼまで下りることができます。マイナスイオンが異常に多い滝で、測定結果は8万~12万/立方センチメートルもあります。癒しの滝として知られるようになりました。滝つぼへの歩道が険しいので現地ガイドが必要です。
◆コースの特徴:2001年5月に発見した地図にない伝説の滝。なぜかマイナスイオンが十万個、アップダウンが多く急斜面を歩きます。滝つぼから見上げる滝は圧巻。秋の紅葉(10月下旬~11月上旬)。アケボノツツジ(4月下旬)。ミツバツツジ、ヤマザクラ(4月中旬)。
◆標準行程:やまめの里(9:00)⇒⇒木浦林道分岐(10:00)→滝入り口(11:00)→幻の滝(12:00)昼食(13:00)→滝入口(14:30)→木浦林道分岐(15:30)⇒⇒やまめの里(16:30) ※⇒⇒送迎車→徒歩 往復約5km。白岩山、水呑の頭、シャクナゲ群落経由の場合は約7~8キロ。木浦林道の環境によりその都度変更あり。難易度:中級
◆実施日:11/6(金)。(但し少雨決行、荒天中止。2日前まで参加申し込みが3人未満の場合は中止になることがあります。)
■お問い合わせ
やまめの里内 霧立越の歴史と自然を考える会 (キリタチネット)
〒882-1201 宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町大字鞍岡4615 TEL0982-83-2326 FAX0982-83-2324 front@kiritachi.net
ガイド付宿泊料金(税込) 前泊、後泊どちらかを選択
◆「ホテルフォレストピア」1泊 お一人様 12,600円 (1泊3食ガイド付)
◆「ホテルフォレストピア」2泊 お一人様 21,600円 (2泊5食ガイド付)
◆旅館「えのはの家」1泊 お一人様 9,450円 (1泊3食ガイド付)
◆旅館「えのはの家」2泊 お一人様 15,750円 (2泊5食ガイド付)
4名様以上のお申込で催行。団体割引は15名上で10%OFF。ワンデー(日帰)は、お一人様3千円 10名様以上で催行
少雨決行、荒天中止。2日前まで参加申し込みが4人未満の場合は中止になることがあります。
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