霧立山地の標高700m以上に自生する草本類です。植物名欄は【和名/撮影地の通称/撮影年月日】の順です。 その枠から拡大画像にリンクしています。拡大画像から戻るにはブラウザの戻るボタンから戻ってください。 ※写真使用及びお問い合わせは【こちら】からご連絡ください。
ナガエコナスビ / 白岩山 / 05.06.25
サクラソウ科 オカトラノオ属。 (多) 漢=長柄小茄子。葉は対生し、黄色の小さな花を一個づつ付けて、
地面を這うように広がって咲く。和名の由来は、果実が小さな茄子に似ているから。
太陽の光を浴びているときは開花し、陽が陰るとしぼむ。夜はほとんど花が
見えなくなってしまう。普通の道端や庭でも見られる花で、登山者の靴について
運ばれきたのかも知れない。
ナガサキオトギリソウ / 白岩山 / 05.08.09
オトギリソウ科 オトギリソウ属。 (多) 漢=長崎弟切草。葉は長楕円形で対生、
裏面が白く明点が多いのが特徴。オトギリソウ科は、茎、葉、花に腺体があり黒点や
明点となって見える。世界に千種以上もあるという。和名の由来は、この植物から作った
秘薬を、弟が他人に洩らしたとして斬り殺したという伝説からついた。なんとも物騒な
名前である。乾燥して焼酎漬けにしたエキスは切り傷などに効くという。
ナギナタコウジュ / 涸谷 / 06.10.11
シソ科 ナギナタコウジュ属。 (多) 漢=薙刀香濡。葉は対生し有柄、縁には鋸歯がある。
茎や葉柄には毛がある。和名の由来は、花穂が片側について、反り返っていることから
薙刀をイメージしたもの。荒地に繁殖し群落をつくる。シソの匂いがする。
ナツトウダイ / ガゴが岩屋 / 04.04.08
トウダイグサ科 トウダイグサ属。 (多) 漢=夏燈台。葉は互生、茎の先には五枚の葉を輪生し
、葉腋(えき)から放射状に枝を出してその先に杯状花序をつける。和名の由来は、
皿に油を入れて火を燈した昔の燈台に似ていることによる。花をよく見るとクワガタムシの
角のような形をした尖った腺が見えるがこれがナツトウダイの花の特徴という。夏と名前がつく
けれど春一番に開花する。白岩山やガゴが岩屋、化石の森などの石灰岩地帯に生息している。
ナルコユリ / 白岩山 / 07.06.06
ユリ科 アマドコロ属。 (少) 漢=鳴子百合。和名の由来は、下垂する花の列が、
鳥追いの鳴子に似ているから。アマドコロによく似るが、本種は茎に稜が無くて丸い、
葉の節間が短い、葉の中央に白い筋が入る、などの違いがある。若芽や根は古来より食用としていた。
近年、鹿の食害から次第に姿を消しつつある。鹿が上らないような岩場の上に群落
をつくっているのを発見したその日は、とても嬉しい1日となった。
ニリンソウ / 涸谷 / 05.05.08
キンポウゲ科 イチリンソウ属。 (多) 漢=ニ輪草 葉は無柄、3個輪生。
樹木の下で湿度の高いところに群落をつくる。花が同時に二輪開くことは少ない。
イチリンソウより標高の高いところに多い。5枚の白い花弁のように見えるのは
ガク片で花弁を持たない。
ノアザミ / 波帰 / 07.05.23
キク科 アザミ属。 (多) 漢=野薊。葉には多くの鋭い棘がある。頭花は枝先に上向きにつく。 春から初夏にかけて開花する。近似種に秋に開花するツクシアザミ、ヘイケモリアザミ があるがこれらは頭花が横向きか下向きにつく。いずれも若葉はお浸しや味噌汁にすると美味。 葉の棘が強い場合は、葉を火の上にかざして棘をさっと焼いて用いるとよい。